again

 男子学生同盟様の『2/14&3/15』に投稿させていただいたSSです。

他に置き場がないのでとりあえずブログにUPして見ました。
注意:BLですよ...
>>Ⅰ

「サーキv
何してる?」
「………スガ重い」
 サッカー部の部室に置いてあるロッカーの中に貰ったチョコを詰め込んでいると背後から、同じクラスで同じクラブの須賀タツルがのしかかって来た。
「お前、また去年みたいにロッカーに入れてるのか?
ちゃんと袋とか持参して来いよ」
「俺みたいに」とスガは付け加えた。
嫌味な奴。
俺以外の奴が聞いたら、キレかねないぞってスガも分かってて言ってるんだろうけど。
「なーサキは本命からは貰えた?」
「うるさい。
それより、その手を放せよ、セクハラで訴えるぞ?」
 男の場合でもその法律は有効かどうかは微妙な所だな。
俺は言いながら、何故か俺の腰をホールドしているスガの手を引き離し、制服のスラックスのポケットに手を入れた。
でも、そこにはいつも入れているはずのモノがなかった。
「どうしたんだ、サキ?」
「ケータイ忘れて来たみたい。
………教室まで戻るのメンドーだな。
でもケータイないと私生きていけないの。
なーんてな♪」
 とりあえず、ケータイないと本気で困るから教室に取りに戻ろう。
下校時間にはまだ、時間もある事だしな。
「で、実際、篠田から貰ったのか?」
 ………俺の耳おかしくなったか?
何で今ここでこの瞬間にスガの口から凛の名前が出てくるんだ?
「I beg your pardon,I couldn‘t here what you were saying.」
「お前なぁ………
だーかーら、篠田からチョコ貰ってないのか?
3学期になってから篠田ますます、あのバンビみたいな目でサキのことにら…見つめてぞ?
俺てっきり、篠田はサキの事好きだと思ったんだけどなぁ~
篠田は以外と奥手サンか?」
「お前のその口、閉じてやろうか?」
「どうやって?」
「こうやってだよ」
 スガに顔を近づけるとスガは勢いよく顔をそらした。
ふっざまーみろ。
セクハラはされるよりする方が楽しいな、やっぱり。
「で、どうして、凛が俺を好きって事になるんだよ。
その根拠は何処から来るんだ?」
「ほら、目は口ほどに物を言うって言うだろ?
後ろからあれだけ見つめられていて授業中爆睡出来るなんて流石にサキだな。
菱浪センセや哀川センセ達睨んでたぞ?」
「ま、気にする事ないだろ。
テストでは点数取ってるから。
それに、だいたいそのコトワザの場合、口より目がものを言うんじゃなくて、目も口と同じくらい意思を伝えるって言う意味で口で言わない場合は………」
「そんな意地悪なこと言ってると篠田に嫌われるよ?
だいたい、何でサキは自分の事になるとこーも鈍いんだろうな」
 そう言うと、スガはニコニコ笑いながら紙袋を提げて部室を出て行った。

………ったく余計なお世話だつーの。


>>Ⅱ

 俺とした事が、教室にケータイを忘れるなんて。
もう、みんな家に帰ったのか、昼間はあんなに騒がしかった廊下がシンと静まりかえっていた。
真夜中の学校より、夕暮れ時の方が不気味な感じがする。
何だか後ろから、肩をポンっと叩かれた日には………
「おい」
「!?」
「もう、最終下校時間過ぎてる。
どうして、教室に行こうとしている?」
 恐る恐る振り返るとそこには用務員の男が立っていた。
………目に見えるもので良かった、ホント心臓に悪い。
余計な事考えずに、とっとと教室行って、ケータイ取って帰るが勝ちだな。
「いやーちょっと教室に忘れ物しちゃって。
取ってすぐに帰るので、気にしないでください」
「そうか」
 愛想笑いしながらそう言うと、納得して貰えたのか男は角を曲がって行った。
用務員もこんな広い校舎の見回りなんてしないといけないから大変だよなー
 
 2-Ⅲの教室前まで来てみるとやはり教室の電気は消されていた。
やっぱり、もう誰も居ないか。
入り口付近にあるスイッチを手探りで入れ、窓際の自分の席に目をやると俺の席の後ろで誰かが机に突っ伏してって凛じゃないかっっ
何でまだ凛が学校に居るんだよ。
しゃがみ込んで凛に顔を近づけると「すー」っと可愛い寝息が聞こえて来る。
やぱり、寝顔っ普段より、幼く見えるんだな。
俺は前の席の引き出しから、ケータイを取り出し、凛にカメラを向けた。
隠し撮りは趣味じゃないんだけどな、まぁ今回は特別って事でいいか。
バシャリとデジタル音がして画像が記憶された。
帰ったら待ち受けにしようかな~、なーんて♪


>>Ⅲ

 しばらく、寝顔を眺めていたけれどそろそろ凛起して帰らないといけないな。
このままだと学校に1泊する羽目になりかねない。
「凛、起きろ」
「………まだ、寝る」
 まだって凛ちゃん………そんなにいい夢見てるのか?
時間もないし、こうなったら最終手段だな。
「こら、凛ちゃん。
起きないとちゅーするぞ」
 眠り姫は記すをすると目覚めるのがセオリーだからな。
「うえぇっ!?」
 寝ている隙に頬にキスの一つでもしようと思ったんだけどな、残念なことに凛の黒い瞳はパッチリと開いた。
「うえぇって…凛ちゃん。
色気もへったくれもないなぁ」
 それが、凛らしくて良いんだけどさ。
「お…男なんだから色気なんか振りまく必要ないよっ!」
「まぁ、そうかもね。
…そんな事より凛ちゃん、そろそろ帰った方がいいと思うけど。
もう最終下校時間過ぎてる」
 俺は教室の壁にかけてある時計を指した。
………そういえば部室の時計ってずれてるんだっけ。
いつも携帯で時間確認してたから忘れてた…
 教室戻ってくるのメンドーだったけど、いいものが見られたからまぁいいか。
チラっと凛に目を向けると凛が不思議そうな顔をして俺の方を見ていた。
「全は何、しに来たの?」
 ………。
別にやましー事はないんだけど…ないんだけど…ないんだけど…多分。
どうして、こんな後ろめたい気分を味わっているんだ、俺。
「別に、ちょっと忘れ物だよ」
 そう言いながら、ポケットの上からケータイを握り締めた。

 まずいなーこのままだと、余計な事までまた口走りそうだし、凛も起したことだし、早々に退散した方が良さそうだな。
机に置いていたカバンを肩にかけ教室を出ようとすると、進行方向とは逆の力がグイっと加わった。
「凛」
 俺の制服の袖を握っていた。
小さい子供が母親のスカートの裾をギュっと握っているしぐさにも似ている………
「…なんで、何も言わないの?」
「だって気まずいのとか、嫌だろ?
変に意識してギクシャクとか。
俺そういうの、嫌でさ。だから…」
「やだよ、全。」
 アノ夜の事はなしな、そう言おうとする前に凛が声を上げた。
それに、凛の今にも泣き出しそうな顔を見たら、そこまでは言えなかった。
行き成り告白しといて今更ナシにしろ、なんてやっぱり俺って酷い奴。
「俺は無かった事になんかして欲しくない」
 え?!
凛の泣き顔を見ると決意が揺らぎそうになるから、顔を背けようとすると凛の口から思いがけない言葉が飛び出した。
………凛、俺がなかった事にしている事に気がついた………のか?
「そんなのズルいよ…ズルい…
何か俺ばっかり動揺して、かき乱されたり舞い上がったり。
…から回ってばっかりで馬鹿みたいだ。」
 動揺したり、舞い上がったり?
って………凛、そんな事言われたら、俺勘違いしちゃうじゃないかよ。
「全はいつも余裕で交わしちゃうのに。ほんと、ばかみた…」
 気がつくと凛の肩を引き寄せて、腕の中に抱きこんでいた。
クリスマス酔い再来………実際、余裕なんて全くなかった。
余裕そうに見せる事は出来ても………
スガのあの言動からすればスガにはバレバレだったみたいだけど。
「…全?」
「凛。
分かってる?今凛が言ってんの、熱烈な告白だよ?」
 そう、中世の人々が夜な夜な書いて相手に贈った和歌も吃驚だ。
いつもは頭の中でスラスラ出て来る和歌も今は全く出て来ないけど…
「知らない、そんなの」
 凛はプイっとそっぽを向いた。
その仕草が可愛くって、つい強く抱きしめた。
「凛ちゃん。
もっかい。もう一回はっきり聞かせて」
目からじゃなくて、口からちゃんと聞きたいと思うのは望みすぎだろうか?
「全、すき。」

 凛の腕が俺の首に巻きついた。
声はますます泣きそうに震えていた。
俺は凛を泣かせたいわけじゃないんだけど………
それよりむしろ凛にはずっと笑っていて欲しい。
「だいすき。」
「…うん」
 俺も凛が好き。

「泣いてんの?凛」
 凛の顔を覗き込むと瞳から涙がこぼれ落ちた。
「泣くなよ、馬鹿だなあ、」
 俺はそういいながら涙を指で拭った。
ハンカチなんて持ち歩いてないからな。
タオルはあるんだけど………部活で使った後で泥まみれだし。
 考えていると凛が少し笑いながら「馬鹿だよ」と呟いた。
やっぱり、凛ちゃんは笑ってる方が可愛い………
俺はもう1度凛をギュっと抱きしめてから手を放した。
 これ以上、一緒に居ると俺ヤバイ。
俺と言うより理性さんの方がヤバイかも知れない………
「帰ろっか。
凛ちゃん」
「うん」
 凛はカバンを手に取って俺の方に走りよって立ち止まり、じっと俺を見つめた。
………目は口ほどにものを言うか。
「ほら、凛ちゃん手」
 カバンが落ちないように肩にかけ直してから凛に手を差し出した。



 くろたき律さんのキャラ篠田凛君をお借りして書いています。
そして名前だけですが、真黒乃目さんの菱浪先生もお借りしていますv

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